「翡翠と花火と縁側と」
 
インデックスページへ
トップページへ
サイトマップ
SRC
SS
不定記
掲示板
メール
リンク
「ユーノくーん、ヴィヴィオー、どこー?」

第97管理外世界地球。そして、その町の一つ海鳴。
高町家の廊下をパタパタと音を立てて歩きながら、なのはは姿の見えない二人を探していた。
夏休みに入ったヴィヴィオとなのはは休暇を利用して、早めの盆休みと帰省することにした。
たまには一緒にどうだとユーノも誘って帰ってきたのだが、買い物から帰ってきてみれば留守番を頼んでいたはずの二人の姿が家の中に見えなかった。
出掛ける時には居間のテレビで夏休みの特別放送のアニメをヴィヴィオが見ていたのは確認している。
付き合わされて、ユーノも隣に座っていたはずだったが……。

「二人ともー……って、いたいた」

庭先にほど近い縁側にユーノが腰掛けているのが見えて、早足で近付いていく。
ユーノの膝の上にヴィヴィオが座っているのも見えた。

「ん? なのは、どうかした?」
「もう。二人の姿が見あたらないから、どこ行ったかと思ってたんだよ」

Tシャツと短パンという夏らしい涼しげな格好で軒先の柱に寄り掛かっていたユーノは、近付いてきたなのはに気が付いて、顔だけをそちらに向けた。
なのはが若干ブスッとした顔でユーノを睨み付ける。

「ああ、ごめんごめん。テレビ見終わった後、暑いから縁側で涼んでたんだけど、ヴィヴィオに本読んでくれって捕まっちゃってさ」
「ヴィヴィオに?」

なのはにそう答えて、ユーノが自分の膝に座っているヴィヴィオに視線を落とす。
ユーノの膝に座っているはずの娘が動こうとしないことに気が付いて、横から覗き込むようになのはが顔を向けてみれば。
本を読んでとせがんだご本人は、ユーノの胸を背もたれ代わりに彼の膝の上で気持ちよさそうに寝息を立てていた。

「まぁ、ごらんの有り様で……動くに動けなくってさ」
「……もう、ヴィヴィオったら。またユーノ君にワガママ言って」
「まぁまぁ、僕は構わないから」

見れば分かることだが、読んでもらっている最中に心地よくなって眠ってしまったのだろう。
夏場にしてみれば、気温もさほど高くなく、夕方に近い時間帯の気持ち良い風が庭から吹き込んでいた。

「ユーノ君、ヴィヴィオに甘すぎだよ」
「……そうかなぁ?」
「そうだよ、フェイトちゃんのこと言えないくらいにね」

眠っている娘の頬を突つきながら、なのはがそう告げる。
くすぐったいのか、うにゅ、と声を上げてヴィヴィオが身体の向きを変えようとした。
膝の上からずり落ちそうになったのを慌ててユーノが支える。
結構派手に揺れた気がするが、ヴィヴィオに全く目を覚ますような気配はない。

……ヴィヴィオに甘い、か。
子供たちに激甘な幼馴染みと比べられ、ずり落ち掛けたヴィヴィオの身体を落ちないように支え直すユーノから苦笑が漏れた。

さすがにフェイトと比べられては重傷かも知れない。
が、今更、直そうとしても直らないだろうなという自覚も多少なりユーノにもあった。
なのはとヴィヴィオを見ていれば分かる。ふたりとも笑っている時の顔は花のように可愛くて綺麗だから。
その笑顔が見られるなら甘くもなるというものだ。そういった点ではなのはだって人のことは言えないはずだ。
ユーノは勝手にそう結論づけるが、事実あまり間違ってもいない。
実際のところ、なのはだってヴィヴィオに甘いことは変わりないのだから。

「しかし…ヴィヴィオ、暑くないのかなぁ……」

さすがに自分を枕に寝そべられて暑くなったのか、ユーノがそんな悲鳴を上げる。
もっともユーノを枕代わりにしている本人は聞いているわけもなく、夢の中。

「きっと、暑いより心地良いんだと思うな。分かるよ。昔、ユーノ君を抱っこしてた時、ふかふかでとっても抱き心地よかったもん」
「………僕、今人間なんだけど…………」

幸せそうに寝息を立てる娘の髪を優しく撫でながら、なのはがそんなことを口にした。
フェレットモードと比べないで欲しい、とガクリと項垂れるユーノになのはがまた楽しそうに笑って、ひとつ息を吐いた。

「にしても……ご飯の支度手伝って貰おうと思ってたのになぁ。もー」
「起こすかい?」

なのはがぷぅっと可愛く頬を膨らませて、ヴィヴィオの鼻先をコソコソと擽る。
さすがに膨れられては敵わないと思ったのか、ヴィヴィオを起こそうかと問うユーノになのはは首を横に振った。
せっかく気持ちよさそうに眠っているのを無理に起こす必要もあるまいし、食事の準備は一人でも十分に出来る。
膨れて見せたのは仲間はずれを喰らったことか、それともユーノを占領している娘への可愛い嫉妬か。
ユーノは窮屈かもしれないが、甘やかした自業自得だ。クスクスと笑い出すなのはにユーノが首を傾げる。
声を掛けようとした矢先にカシャッと言う電子音が響いた。
ズボンのポケットから携帯を取りだしたなのはがカメラのシャッターを押していた。

「よしよし。我ながら良い角度。後でフェイトちゃんにも送ろうかな♪」
「………そんなことしたら、後でヴィヴィオが膨れるよ?」
「記念記念♪」
「何の記念なんだか」
「ヴィヴィオ、ユーノ君の膝で寝こけた記念」

何それ、と溜め息を吐きながら、ユーノはヴィヴィオが目を覚ました時に膨れる姿を目に浮かばせる。
なのはを止めきれなかった時点で自分も共犯扱いされるのが思いやられた。
いっそ自分も寝てしまっていた方が、被害が少なくて済んだかもしれない。
多少憂鬱そうに息を吐くユーノを楽しそうに笑って、なのははユーノの背に回る。
そのまま背中合わせで座り込むとユーノの背中を背もたれ代わりに脚を伸ばした。

「………なのはさーん、さすがに暑いんだけどー」
「そーお? 風もあるし、そんなに暑いとは思わないけどなぁ」
「……ご飯の支度するんじゃなかったの? いいの? 後でフェイト達も来るんでしょ。ここで花火見る予定なんだから」
「もう少し後でも大丈夫。晩ご飯はバーベキューだから、材料は切り分けるくらいだし。バーベキューの台とかはお父さんたちが帰ってきてから出してもらうから」

さすがに二人にソファ代わりにされては窮屈なのだろう。
ユーノが抗議の声を掛けるが、そんな事はお構いなしになのははユーノの手元に置いてあった本を拾い上げる。
パラパラとページを捲ってみれば、自分の昔読んでいた物語だった。
確か部屋に置いていたはずだが、ヴィヴィオが持ち出してきたのだろう。読んでいた頃の自分を思い出して、ふと良い事を思いついた。

「懐かしいなぁ、この本。ふふ……ねぇ、ユーノ君」
「……何?」
「続き……読んでくれる?」

一瞬、キョトンとして、ユーノが声を漏らして笑い出す。
親子揃って何を言い出すのかと。

「何よー、私は本を読んでもらうような年じゃないと?」
「いや、そんなこと何も言ってないでしょ。大体、自分で言ってどうするの。……というかさ。この本、読んだことあるんでしょ?」
「もちろん、自分の本だもん」
「じゃあ、何でさ」
「ユーノ君の声で聞いてみたいだけ♪」

何それと再び抗議を上げるユーノにクスクスと笑ってなのはが本を差し出す。
二人にサンドイッチされているこの状況で逃げ場など無く。
なのはの言葉に苦笑を漏らすユーノだったが、観念して本を受け取ると栞を挟んでいたところから読み始めた。

以前にユーノに聞いた事がある。里にいた頃は小さい子供たちに本を読んで聞かせてやった事もあると。
自分も子供だったから、あれこれ質問された時は答えられなくて困った事もあった、と。
どんな顔で困ってたんだろう。クスリと笑うとなのははそっと目を瞑り、ユーノの優しい声で響く朗読を聞きながら物語の情景を心で思い描いていく。
ユーノが聞かせていたという子供たちやヴィヴィオと同じように。それが先ほど思いついた良い事だった。

――やっぱり、ユーノ君と一緒にいると背中が暖かいな。
背中越しに響くユーノの声と風が確かに心地良い。ヴィヴィオが眠ってしまうのも分からないでもなかった。

「―――、――……、ん? なのは?」

しばらく読み続けて、背中越しに感じるなのはの様子が変わった事に気が付いたユーノがなのはに声を掛けた。
返事は返ってこない。代わりに規則正しい寝息が聞こえてきた。

「………寝ちゃったのか」

そんなに自分の本読みは子守歌代わりになるんだろうか。
ボンヤリ考えて苦笑すると栞を挟んで、読んでいた本を閉じた。
さて、どうしようか。そんな事を考えるが、後ろにはなのは、前にはヴィヴィオと、二人に挟まれていては身動きを取る事すら出来ない。
幸い、隣の柱にユーノ自身も寄り掛かっているから、体勢が苦になるわけでもないのだが。

いずれどちらかが起きるだろう。放っておいても、最悪、誰かが帰ってくるか、フェイト辺りがやってきて起こしてくれるだろうし。
少し考えて、そう結論づけると自分も首を柱に預け目を瞑る事にしたユーノだった。

◆◇◆

それから、どのくらいった頃だろうか。景色が夕暮れの赤から夜の黒へと変わり始めた頃。
廊下の軋む音に気が付いて、ユーノは目を覚ました。

「んあ?」
「ちぃっ、起きちゃったか」

寝ぼけ頭の状態に横から声が聞こえる。
目を擦ってそちらを向いてみれば、黒い浴衣に身を包んだフェイトが携帯片手にしゃがみ込んでこちらを見ていた。

「………何してるの? フェイト」
「あんまり良い寝顔だったから、携帯に納めようかなって」

そう笑って、フェイトがシャッターを切った。
寝起きにそんな事をされて、ユーノがブスッとした表情を向けるが、楽しそうに笑ってフェイトは撮った写真を確認している。
付けたまま眠っていた眼鏡を外して軽く目を擦って、ふと気が付いた。身体に掛かっていたはずの重みがない。
一緒に寝ていたはずのなのはとヴィヴィオの姿はなかった。

「フェイト、なのはとヴィヴィオは?」
「もうとっくに起きてるよ。電話にも出ないから、先に翠屋に寄って直接来てみたら……。三人揃って庭で昼寝してたから驚いたよ? 三人とも心地よさそうだったけど」

すっかり目を覚ましたユーノにそう言って、フェイトが携帯の画面を操作してユーノへと向ける。
画面には三人が寝こけている姿がしっかりと納められていた。

「……お願いだから、それクロノに見せないでね」
「さぁ、どうしようかな♪」

ニヤニヤと意地悪く笑うフェイトにユーノは溜め息を漏らす。
そんな無防備な寝姿をクロノに見られたら、何を言ってからかわれるか分かったものじゃない。
だが、そんなことを考えるユーノに更に追い打ちが掛かった。

「教えるも何も。既に見ているんだがな。きみの間抜けな寝顔は」
「………遅かったか」
「まぁ、そういうことです♪」

楽しそうに笑いながら、フェイトが身体を横に退ける。
その先に団扇を仰ぎながら、クロノが腰掛けていた。

「なかなか見ものだったぞ。エイミィが何枚も激写していたしな」
「…………勘弁してよ」

思わずユーノは頭を抱える。
エイミィに撮られたという時点で皆にその写真が配られるであろう事は目に見えていた。
はやてたちにも後で何を言われるやら。

「あ、ユーノくん起きてる!」

嘆息して項垂れたところにヴィヴィオの元気な声が響いた。
顔を上げてみれば、薄い桜色の浴衣に身を包んだヴィヴィオがパタパタとやってくる。
ヴィヴィオの後ろからエリオとキャロも付いてきていた。エリオは紺色、キャロはヴィヴィオの纏っている物より、やや濃い桜色の浴衣を着用していた。

「ユーノさん、こんばんは」
「こんばんは、エリオ、キャロ。二人とも浴衣よく似合ってるよ?」
「ありがとうございます」

キャロが若干、恥ずかしそうに笑う。
見た感じでも分かるが新しい浴衣だ。恐らくフェイトが選んでやったのだろう。
フェイトに顔を向けてみれば、何?という風に首を傾げるだけ。わざわざ花火を見るために買ってやる辺り、フェイトの甘さがよく分かる気がした。
それが悪いなどと言うつもりは全くないが。

「ね? ね? ユーノくん、ヴィヴィオの浴衣どう?」

自分も褒めてもらいたいのか、ユーノの側までやってきたヴィヴィオが目の前でクルリと回って見せる。
なのはのお下がりだろう。昔、なのはが着ていたのを思い出して、何か懐かしい感じがして、思わずクスリと笑みが零れた。

「うん、よく似合ってるよ、ヴィヴィオ」
「えへへー」

頭を撫でてもらいながら、ヴィヴィオが実にご満悦そうに顔を緩める。
フェイトではないが、ついでだから自分も携帯に納めておこうか。そう思って、ポケットに手を伸ばし掛けて庭先から士郎の声が聞こえた。

「おーい。済まないが、誰か台の設置を手伝ってくれないか」
「あ、ぼくが……」
「いいよ、エリオ。僕が行くよ。炭とか扱うから浴衣汚してもいけないだろうし。クロノ、君も手伝えよ」
「言われんでも分かっている」

エリオが動き掛けたのを手で制してユーノは立ち上がって、士郎の元へと歩いて行く。

「今日は風も涼しかったが、よく眠れたかい? ユーノ君」
「……恥ずかしながら」
「なのはとヴィヴィオが退いても起きなかったくらいだからな。疲れでも出たのか?」
「誰のせいだ、誰の!」

後ろからやってきて、そんなことをほざく悪友に言葉で噛みついてやるが、サラリと聞き流された。
涼しい顔で軍手を付けて、木炭の入った袋を運んでくるクロノに鼻を鳴らして、ユーノは二人のやりとりに苦笑していた士郎と一緒に台を設置していく。
台が転けないように脚につっかえ棒を咬ませて、クロノが袋から木炭を台へと移し込んで、火種を入れる。
最後に士郎が大きめの金網を上に乗せて、台は完成した。

「さて、これでよしと。後は……」
「おまたせー!」
「お、ユーノ君、やっと起きたんか」

エイミィの声が家の中から響いて、女性陣が食材を持ってやってくる。
自分が寝ている間にやってきていたのだろう。いつの間にやら八神家の面々やアリサたちも加わっていた。

「さて。それでは、そろそろ始めようか」

士郎の手を叩く音が響き、金網の上に串に刺した肉や野菜などが置かれていく。
程なくして香ばしい臭いを立て、焼けた肉に皆が舌鼓を打つ中、本題でもあった花火が次々に撃ち上がり始めた。
ヴィヴィオを始め、あまり花火を見た事がない子供たちが花火に釘付けになる。

「どうだい? 休暇は」
「楽しんでますよ」
「そうか。なら良かった。飲むかい?」
「いただきます」

これはこれで風情があるな、と、縁側に腰掛けながら花火とそれに夢中になる子供たちを眺めていたユーノに士郎が声を掛けてきた。
差し出されたコップに注がれた酒を受け取って、ひとくち呷る。

「ユーノ君は酒は強い方なのかい?」
「どうなんでしょう。自分じゃ、よく分からないんですよ。つき合いとかだと飲むんですけど、自分からは殆ど飲まないんで」

士郎の言葉に苦笑して、もうひとくち呷る。
士郎が出してきた酒だが、クロノは普通にビールを飲んでいる辺り、もしかすると強い酒だったのだろうか。

「向こうでもなのはは元気にやってるみたいだね」
「ヴィヴィオが来てからは特にですね。見てて飽きないですよ。ホントに」
「確かにね。まぁ、さすがに子供を連れて帰ってきた時は肝を冷やしたがね」

それはまぁ驚くだろう。久々に帰ってきたと思ったら、娘です。と紹介されたりしたら。
士郎の言葉に苦笑しながら、ユーノはまたひとくち呷る。
花火も終盤、最後の大玉が撃ち上げられて、夜空に文字通り綺麗な花を咲かせた。

「今年の大玉はなかなかだったな」
「久々に見ましたけど、やっぱりこういうの良いですね」
「ミッドチルダには花火はないのかい?」
「無いですね」

魔法の発展した世界であるミッドチルダでは質量兵器などは禁止されているため、火薬などもあまり使われる事はない。
こういった花火などを使ったイベントなどはあまり縁のある物とは言えなかった。

「ユーノ君、どうだった?」
「楽しかったよ、やっぱり迫力あるね。花火って」

白に花柄の入った浴衣に身を包んだなのはが焼けた肉を盛った皿を持ち、ユーノの側へとやってくる。
皿を受け取りながら、なのはの隣で、まだ目をキラキラさせているヴィヴィオにユーノの目が止まった。

「ヴィヴィオはどうだった?」
「すっごくきれいで楽しかった! また来年まで見れないのが、ちょっと残念……」
「夏の風物詩ってやつだからね」

興奮冷めやらぬ様子ではしゃぐヴィヴィオの頭をなのはが優しく撫でる。
最後の一発が終わり、空には静けさが戻り始めていた。

「また来年、か……よし、今回はサービス。とっておきを見せてあげようか!」
「ぶっ!? けほっ。ちょ、なのは。まさか……アレやる気?」

何を思いついたのか、なのはが楽しそうにそう声を上げた。
含み掛けていた酒を噴き出しそうになり、ユーノが咽せながら、なのはに声を掛ける。

「もちろん♪ ユーノ君、手伝ってくれるよね」
「ちょっと、なのは……おーい、クロノー」
「まぁ、何とかなるさ。結界は忘れるなよ?」

場の雰囲気にでも飲まれたのか、酔っぱらっているのか、ビール片手にサラッと許可を下ろした提督に思わず溜め息を吐く。
ユーノの隣ではなのはが意気揚々に浴衣の袖を捲り、レイジングハートをセットアップしていた。

……まぁ、良いか。
これもまた、なのはらしい。いや、夏らしいと言うべきか。
フェイトは懐かしそうに笑い、皆も今からなのはがやろうとしている事を楽しそうに見て笑っている。

「それじゃいくよー! 夜空に向けて! 久々の砲撃魔法平和利用編!!」
「ちょっと! なのは、ちょっと待って!! 結界まだだってばぁっ!?」

数分後、夜空に再び桜と緑色の花火が舞った。
満足げに空を見上げる皆に気をよくしたなのはが更に張り切る。

「よーし、連発いくよー!!」
「ほ、程々にね」

そうなのはに言うものの、たまになら、こんな騒ぎも良い。
楽しそうに魔法を準備するなのはを満足げに見ながら、ユーノもまた、満足げに再び撃ち上げられる星の輝きの制御に魔力を走らせるのだった。


余談。

後日、なのは達が撃ったスターライトブレイカーはたユーノに酒が入っていたせいで、結界のコントロールが一部狂っていたらしく、花火が終わった後に撃ち上がった謎の花火として、新たな都市伝説を生む事になったとか。
それを知った後、ユーノは魔法を使う前には、もう飲まないと誓ったらしい。





SSトップへ戻る。